雪は……
朝、雪が降り出して
目覚めたら、白く衣に被われた
秋いろの赤や黄色い木々たちが
白いドレスを身に纏い
『氷の妖精』となっていた!
あなたの体は
震えることすら忘れていて
久しぶりに白く輝くドレスを
身に纏い、あなたの存在すら
消してしまう雪の雫に埋もれ
冬のパーティーさながらに
群れをなし、舞踊会へと並んで
集うかのよう。舞い降りる白い雫。
あなたは、そこにいて赤を覗かせ
あなたは、ただ静かに黄色を隠して
サンタクロースを迎える子供たちの姿を
真似ているよう。遠くに聞こえる雪合戦。
街は、これから冬へ向かいます。
止まないでね。そんな子供たちの長靴は
サクサク音を立てている。帰りには
グチャグチャになっている通学路…。
ベランダから見える一面の雪は
どこかの日本画を思わせる…。
『雪原』…。
私は、関口雄揮画伯の絵を思います。
美しい白の世界に見る、神々しい
神の息吹。雪の雫に包まれて、神に
出会う子供たち。彼らは知らない…。
神の息吹のなかにいて、包まれていること。
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